こんにちは。
現在、六本木ヒルズ展望台にて開催中のFREESTYLE 2020 EXHIBITIONへ行ってきました。
私は2015年のFREESTYLEⅡ以来でしたので、すごい楽しみでした。
実際に描いたものを目の前にすることで、大野さんに近づいたような気になれるんですよね。
やって来ました、こちらが会場の六本木ヒルズです。
高い。
チケットを持っていざ会場へ。
ここから先は展示の内容に触れていきますので、ネタバレが大量に含まれます。
これから展示を見に行かれる方でまだ内容を知りたくない方はここで引き返されることをおすすめします。
会場の中に入ると、早速撮影スポットがあります。
これまでの中で初の試みですね。
フォトスポットには、大野さんが得意とするあの頭の巨大版とカイトのジャケットに使われた絵が飾られています。
折角なので色々な角度からどうぞ。
ずっとくるくる回っている頭はなんだかシュールでした。
カイト単体の写真もどうぞ。
この大きさで見ると、雄々しさや気高さを感じとることができます。
それだけ気合いの込められた作品であることが伝わってきますね。
この先は写真撮影禁止のゾーンでしたので、文章での感想とさせていただきます。
考察、さもすれば思い込みのようなものもあるかもしれないので、ご了承ください。
全体を見た感想として、FREESTYLEは人など実際のものを描き、FREESTYLEⅡは描くものにアレンジを加えた、そして今回の新作は概念など抽象的なものを描いている、というものです。
行っていない方もポストカードなどを見ればわかると思いますが、特に前2回と今回では作風がガラッと変わっています。
それは、その時にどんなアーティストに影響されたのかと言うことも大きいとは思いますが、それよりも大野さん自身の心境の変化が大きいのではないかと思います。
その心境の変化とは、アイドルから一旦離れるという決断。
それを表現しているのではないでしょうか。
私がそう考えるに至った展示がいくつかありました。
まずは出口付近に飾られていた、絵の中に線や点、文字などを折り込みながら描かれた大作。
クリアファイルAの写真にも使われているものです。
メンバーの名前や人の顔などが描かれている中、私が気になったのは下の方に書かれていた「死」、その下にあった「さよなら」。
穏やかではない言葉です。
全体的に踊っている人がいたり細かく書き込まれた(よくわからない)線が絡んでいるその下にある「さよなら」は何を表しているのか。
これは自分のアイドル人生を表現していて、その下、最後に絵の終わりを迎えたところで私たちファンに向けての「さよなら」なのか。
考えすぎだとは思いました。
しかし、その考えが深まったのが次のブース、動画コーナーです。
動画を見るブースがあるということで、てっきり私は絵を描いたり個展の準備をしている様子が見られるのかと思っていました。
しかし、そこに映っていたのは、全方向からカメラで撮られている狭い部屋の中で、白い全身タイツを着てパントマイムをする大野さん。
しばらく躍り、最後にその部屋から出て、動画は終わりました。
何の説明もなく、唐突な動画。
シュールにもコミカルにも思えるその映像は、なんのことやらさっぱりわかりませんでした。
しかし、先程の展示と照らし合わせると、合点がいってしまう部分がありました。
あの狭い部屋は、アイドルとしての生活。
全方向から撮られているカメラは、他人からの視線。
白い全身タイツは、好きなようにできない塗り固められたイメージの自分。
そして、最後に部屋を出ていくのは、アイドルからの脱却。
それを言葉を使わずに、アーティストらしく表現したのが今回このように形になったのではないでしょうか。
振り返ってみると、前置きだったり説明文だったり、どんな文章もこの個展にはありませんでした。
今の気持ちを、アーティストとして私たちに届けようとしているのが、この個展なのかもしれません。
そして、迎えた最後の部屋です。
最後の部屋には、作業中の大野さんの写真、大きく印刷された大野さんの白黒の顔写真、そして直筆のありがとうという文字。
写真を見ているとき、近くにいた別のお客さんがボソッと「遺影みたい…」と呟きました。
それはとんでもなく不謹慎な台詞で、ファンによっては怒る人もいるかもしれません。
しかし、それを聞いて、納得してしまう部分もありました。
この展覧会は「初めて個展を開いたジャニーズアイドルの大野智」に区切りをつけるためのものだったのではないか。
だから、「FREESTYLE」「FREESTYLEⅡ」と開催してきた個展の3回目の開催なのに「FREESTYLEⅢ」ではなく「FREESTYLE 2020 EXHIBITION」というタイトルなのではないか。
ジャニーズ事務所に所属しているアイドル大野智としてのアート活動の集大成であり、それを締め括るものであるからこそ、これは続編ではなく、エキシビジョンなのではないか。
その可能性に気づいた瞬間、出口に書かれた「ありがとう」の文字がとんでもなく重いように感じました。
これは個展に来てくれたことに感謝しているのではなく、それも勿論あるのだろうが、それ以上にこれまで嵐としての自分のアート活動を応援してくれたことに対する「ありがとう」なのだ、と。
ここまで述べてきたことはすべて私の妄想かもしれません。
しかし、あの場所に込められた意味の、可能性のひとつとして、少し考えてしまうのでした。
外ではヒルズカフェとコラボしたりもしていました。
こちらも入場券が必要なんですね。
これはカフェを見守る二宮。
また、こちらは展覧会でもらった智のカレーパンです。
ポストカードには作り方も細かく書いてあります。
こだわって試行錯誤を重ねたというカレーパン、辛いわけではなく、かと言って甘いわけでもなく、不思議な味わいを生み出していました。
初めて食べる味でした、これが智のカレーパンという新ジャンルなんですね。
回りくどい言い方をしましたが、要は、美味しかったです。
以上です。
大野さんが作り出すアートの世界。
そこに込められた様々な想い。
アイドル、大野智の、作品を通じて伝えたかった本音が、ほんの少しだけ見えたような気がしました。
それは私の気の所為かもしれませんし、考えすぎかもしれません。
しかし、どんな大野智でも、私は彼が好きですし、応援し続けます。
FREESTYLE、楽しかったです。