気ままにダンス。

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【シャニマス】Uka,を通してイルミネーションスターズは何を伝えたかったのか(夢オチ)

こんにちは。
今回は283 Production LIVE Performance Uka,の感想について書いていきたいと思います。
イルミネーションスターズがゲストを迎えてお送りする成長型のライブと銘打たれた今回のライブ。
私はLarva,1とPupa,2に参加しました。
Imago,3であんなになるなんて知りませんでしたし。
先教えてよ。
配信で見ました。

うん、良いライブだった。
やっぱりMRライブは最高だな!
という感想は今更書くまでもないので、やたら意味深だった劇中の演出について触れていこうかと。
羽化、ね。
羽化ってなんなんだよ。
Pupa,2で灯織が真乃めぐるに問うていましたが、君らが知らなかったら俺らはもっと知らないよ。

う‐か‥クヮ【羽化】
1. 〘 名詞 〙
2. ① 昆虫が、さなぎから出て、成虫になること。
1. [初出の実例]「蜻蛉は水蠆の羽化せる者なり」(出典:小学読本(1874)〈榊原・那珂・稲垣〉一)
2. [その他の文献]〔捜神記〕
3. ② 人のからだに羽が生えて仙人となること。羽化登仙。
1. [初出の実例]「一筵先達。得二羽化於鳳掖之雲一」(出典:本朝文粋(1060頃)一三・勧学院仏名廻文〈慶滋保胤〉)
2. [その他の文献]〔晉書‐許邁伝〕
4. ③ ( 比喩的に ) 事物に羽が生えて飛んでいくこと。
1. [初出の実例]「余貧不レ能レ貯レ書。偶有二購得一早已羽化去」(出典:五山堂詩話(1807‐16)一)
5. ④ 羽林(うりん)(近衛府)の武官となること。

うん……そっか。
一般的には①の意味で使われることが多いですが、今回は③ですかね。
②の意味も可能性はなくはないですが。

その意味を考えて行く前に、まずはこのライブの前提について整理しましょう。
今年1月に行われたコメシーズMRことlmeは、ざっくり言えば意図せぬトラブルを通してにちかの成長及びコメティックとシーズの団結を描いたストーリーだったと考えています。
そのストーリーが好きか嫌いかは置いておいて。
その時の感想については過去記事で詳しく述べていますのでこちらを参照ください。
ストーリーの好き嫌いは置いておいて、lmeで描かれていたのは「意図していないトラブル」でした。
勿論、ライブの性質を考えるとあのトラブルを企画した人物はいるのですが、ライブが行われていた世界線ではそんなことを知る由もありません。
まとめるなら「シャニマス世界線では意図されており、283プロの世界線では意図されていないトラブル」だったということです。
まああの演出を283プロのプロデューサーが敢えて企画した可能性もゼロではありませんが、それこそ悪趣味すぎるしそんな可能性は考えたくありません。

それに対して、Uka,で灯織が羽化できなかった一連の出来事は「シャニマス世界線でも283プロの世界線でも意図されていたトラブル」でした。
lmeと比較するためにトラブルという書き方をしていますがお気を悪くされる方がいたらすみません。
Uka,における羽化はあまりにも超常現象で、これまでのシャニマスにあのようなSFチックな演出は(曖昧な表現を除けば)なかったので、羽化は実際に起こったことではなくあくまでライブ上における演出だったと考えるのが自然です。
そうなると、灯織の「羽化って、何?」など羽化に触れていたMCは台本のある劇中劇だったということでしょう。
シャニマスで言えば我儘なままに同じような劇中劇がありました。
それと同じようなものでしょう。

さて、そうなると、気になるのが「あの劇中劇でイルミネは何を伝えたかったのか」ということ。
lmeではあのような演出はなく、少なくともコメティックとシーズにはあのライブにメッセージ性を持たせる意図はなかった中で、同じ事務所に所属しているイルミネは自身のライブに劇中劇を入れることを敢えて選択したことになるのでそこには何らかの意図があるのでしょう。
シャニマスというゲームをプレイしている私にとっては「シャニマスのコミュで描かれていた灯織の葛藤や成長を描いているのだな」と分かりますが、これがあの場にいた『283プロダクションのイルミネーションスターズのライブを見に来たいちファンとしての私』はコミュの内容など知りません。
灯織の心情など知りません。
知っているのはステージの上に立っている姿だけです。
自分が悩んでいることを伝えたかった?
葛藤を理解してほしかった?
それが対プロデューサーにならわかる話ですが、対ファンにその理解を求めるのは違うのではないかと思います。
ファンに見せるのはアイドルとして輝いている姿であって、自身のことで悩んでいる姿ではありません。

同じような考え方で、ゲストを呼んだ意義についても考えてみましょう。
何故、わざわざゲストを呼んだのか。
メタ的な視点で考えれば集客が不安だったなどの理由は考えられますが、だったらこれまで通り対バン形式にすればよかった話です。
何故、わざわざゲストという形を選んだのか。
その疑問が深まるのが、Pupa,2の冬優子です。
厳密に言えば、冬優子を迎えて歌唱したストレイライトの曲選です。
LINKs。
なんで?
よりによって一番ストレイライトらしくない曲でした。
ストレイよりは比較的イルミネに近いような曲。
通常、ライブにゲストを迎えるということは何かしらのスパイス要素として呼んでいることが多く、そこで求められるのはホスト側とはまた毛色の違う曲でしょう。
その点、五ツ座流星群や愚者の独白はそれぞれのユニットらしい曲で、イルミネのライブに(良い意味で)イルミネらしくない曲を入れることで3公演全通しているイルミネに精通しまくっているファンたちにとって新鮮な気持ちになったことでしょう。
それに引き換え、LINKs。
LINKsだけはないと思っていたのですが。
確かにLINKsは今回のライブのテーマに沿った曲ではあるのですが、折角ゲストに呼んでもらったのにストレイらしさがない曲を歌われてしまうと、じゃあ冬優子はただLINKsを歌いたいがためだけに呼ばれたのかと。
冬優子自身を呼びたかったわけではなく、ストレイライトの曲を歌うためについでに呼ばれたのかと。
そんな苛立ちにも似た気持ちになってしまいます。
うちの担当は舞台装置じゃないぞと。
ひとりのアイドルだぞと。

そういう考えをする中で、生まれたもうひとつの可能性。
黛冬優子だけが舞台装置なのではなく、イルミネを含めた全員が舞台装置なのだとしたら?
283 Production LIVE Performance Uka,、ここにイルミネーションスターズの文字は入っていない。
キービジュアルにイルミネの姿があり、メインでステージに立っているのがイルミネだったから、てっきりイルミネのライブだと思っていただけで実はそうではなかったのでは?
それこそが先入観であり、本質が見えていないからこそ様々なものに違和感があったのかもしれない。
そう考えると腑に落ちることがある。
そうだ、イルミネがあのような後味の悪いライブ演出を考えるわけがない。
たまたま3公演すべてを見たから話が繋がっているように感じるだけで、本来ライブと言うものは複数公演あるからと言ってその全てを見る必要はなく、その前提で演出を作るのはおかしいのだ。
Pupa,2だけを見た観客はさぞ後味が悪いだろう。
イルミネーションスターズは、自分たちのライブに来てくれたファンをそのような気持ちにさせるのか?
輝きを届けよう、それがスローガンであるアイドルが、不気味さを届けるようなライブをするだろうか?
答えは否である。
だからこそ、あれはイルミネーションスターズのライブではなかったのだ。
もっと大きな、陰謀めいた何かが裏で動いているのだ。
それに巻き込まれたのだ、きっと。
そうに違いない。
それこそが…………

 


「……そんなわけないでしょう、アンタ何言ってんの」

……えっ、冬優子?
どうして事務所に、今日は直行じゃなかったか?

スマホの充電器を昨日忘れたから寄ったのよ。そうしたらどこかの誰かさんが厨二病みたいな妄想を垂れ流しているから驚いたわ」

ははっ、恥ずかしいところを見られてしまったな。
どうしても前回のライブの意図がわからなくてな……。

「今回は外部の演出家さん呼んだからアンタほとんど関わってないものね。安心なさい、意味なんてないわよ」

……えっ、そうなのか?

「そうよ。世の中には意味のあることは勿論多いけど、意味のないことだって多いの。それは、決して意味を持たせることを放棄しているわけではなく、意味を持たせる役割を敢えて委ねているの」

いや、そんなはず……ああ、そういうことか。敢えて意味を持たせる役割をファンに委ねることで、ファンの数だけの意味が生まれるのか。意味を与えないことで、意味を与えさせるのか。

「そういうこと。そもそもふゆたちだって、アイドルという"意味"がなければステージに立つ理由すらなくなる。ふゆやイルミネーションスターズにステージに立つ"意味"を与えてくれたのが、プロデューサー、アンタよ」

ははっ、つまり意ル味ネーションスターズってことだな!

オチなし
おわり